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沖縄市の中学生、熊本へ支援物資 子ども食堂に託す
【沖縄】熊本地震の被災地を支援しようとコザ中学校の生徒が21日、物資と義援金を子ども食堂「夢空間タンポポ」(古堅利枝子代表)に託した。古堅代表は「生徒たちの思いを確実に被災地に届けたい」と話した。
5月に同校の生徒会執行部やボランティア委員を中心に約1カ月間、支援を呼び掛けた。また、生徒が作った募金箱も同校に設置。集まった約2万円の寄付も同食堂に手渡した。支援物資は同食堂と交流がある熊本県西原村に届ける予定。
同校の生徒会長を務める玉城佳音(かのん)さん(14)=中学3年=は「熊本は部活の遠征で行った。支援で熊本が元気になってほしい」と話した。
同校ボランティア委員会の島袋光琢さん(15)=同=は「ニュースで家が崩壊している様子を見て驚いた。みんなの思いが詰まった物資が確実に届いてほしい」と託した。
生徒から集めた支援物資を子ども食堂「夢空間タンポポ」に届けたコザ中学校の生徒会執行部とボランティア委員の生徒ら=21日、沖縄市大里
琉球新報Style
「みんなの実家」に子中心に地域交流
沖縄市大里「夢空間たんぽぽ」
沖縄市大里に昨年12月開所した「夢空間たんぽぽ」で、子どもたちの快活な声が響く。
「ねえ、みてみて~」と言いながら、小学生の男児が3個のお手玉を自由自在に操る。
外ではボランティアの青年に肩車をしてもらい、はしゃぐ女児の姿も。
「たんぽぽ」は、子どもを中心に地域の多世代が交流できる居場所だ。
土曜日や長期休みは食事を提供しており、地域の高齢者がボランティアで台所に立つ。
午前中は、子育てサークルが活動拠点として利用するなど、多種多様な顔ぶれが集う“ゆんたくの場”として定着しつつある。
代表の古堅理枝子さんは「さまざまな人との関わりを通して子どもたちを育てたい。
近所のおばさんという感覚で接している」と夢を描く。
地域の人間関係が希薄になっていると言われる中「たんぽぽ」が目指すのは「みんなの実家」。
子どもは泡瀬小学校など4小学校と沖縄東中学校の児童生徒計約10人に加え、高校生も利用する。
毎週土曜日は「子どもキッチン」と銘打ち、子どもたちも調理に参加。
平日は高齢者を対象に筋力アップを目的にした体操教室も開いている。
毎月第2水曜午後は、歌と三線のライブを催している。
8月から内閣府の子どもの居場所関連補助を運営費に充てている。
入居する建物は以前、「いきがいクリエーション」(沖縄市、田村浩介代表)が運営する
高齢者向けのデイサービス事業所だった。
浩介さんは作業療法士で児童委員・民生委員も務めており、
委員仲間の古堅さんと、地域の居場所をつくりたいと意気投合した。
事業所の移転を機に、浩介さんは「一つ屋根の下で、子どもからお年寄りが集う場所にしたい」と、移転後の空間を「たんぽぽ」に提供した。内閣府の補助が決まる前までは、家賃も支援した。
妻の寿乃さんと共に、イベントの手伝いのほか、子どもたちと遊ぶなど支援を続けている。
「高齢者から学ぶことが多く、子どもたちは笑顔と潤いを大人に与えてくれる。
支え合いの関係性だと思う」と浩介さん。
古堅さんは「さまざまな可能性や夢を発見できる空間にしたい」と抱負を話していた。
「たんぽぽ」の開所は月~土曜日の午前9時から午後6時まで。
連絡先は(電話)080(8363)2512。
子どもを中心に地域の多世代交流を目指す「夢空間たんぽぽ」で、スタッフと遊ぶ子どもたち=9月23日、沖縄市大里
FMぎのわんで放送されたNs今日もノリノリゴキゲンラジオの映像です。
夢空間たんぽぽに対する古堅さんの想いを是非ご覧ください!